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インタビュー・コラム

【連載第1回】企業を成長させる自律型人材

自律型人材の育成・確保と自己啓発支援(全5回)

企業を成長させる自律型人材

企業を成長させるためには、将来のビジネスチャンスを見定める経営者の先見の明と、経営者の方針を実践する機動的な組織と人材が必要です。
とりわけVUCAワールドと呼ばれる変化が激しく、不確実で、これまでの成功法則が通じない先行き不透明な現下の状況では、経営者や上司の指示を待ってから動くような受動的な人材では、経営環境に俊敏に対応できません。
そのため独自の判断軸を持って情報を収集し、自分で考え、行動ができる自律型人材が求められているのです。
自律型人材が受動型人材と異なる点は、その自発性にあります。自発性とは、自分で自分に火をつけることができるかということです。
セルフモチベーション(自己動機付け)という言葉がありますが、自身が発火点となり、周囲を巻き込みながら主体的に行動していく点が自律型人材の特徴です。
これから求められる人材とはまさに自律型人材であり、自律型人材の育成・確保は将来に対する投資であるとの認識が必要です。
経産省が推進している「人的資本経営」※(人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方)でも、企業が持続的に成長していくためには、人材への投資が欠かせないとされています。
人への投資(人材の獲得・育成・定着)は短期的にはコストでしかありませんが、中長期的には財務的に大きなリターンをもたらします。企業経営へのインパクトは大きいのです。

次回へ続きます。
第2回テーマ「自己啓発支援で自律型人材を育成する」

※人的資本経営は、通称「人材版伊藤レポート」として2020年9月に公表されて以来、現在でも調査・検討が続けられている。

プロフィール

本田和盛
特定社会保険労務士

本田和盛氏

あした葉経営労務研究所代表 HAコンサルティング株式会社 代表取締役
小樽商科大学卒業 法政大学大学院経営学研究科修了(MBA)
法政大学大学院政策創造研究科修了。コマツを経て独立。
著書に「管理職の基本と原則」「管理職の理論と実践」などがある。

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